地方都市で働いている看護師の中には「せっかくなら東京で働いてみたい!」と考える方も多くいるのではないでしょうか。とはいえ、住み慣れた地元を離れ、見知らぬ土地である東京に引越し、転職をするのは不安なことも多いと思います。
本記事では、地方都市で働く看護師が、上京して転職する際に気を付けるべきポイントについてご紹介します。
- 上京しても看護師としての仕事はある?
- 東京で看護師として働くメリットとデメリットとは?
- 東京で働くメリット
- 東京で働くデメリット
- 看護師が引越しの際に気を付けるべきポイントは?
- お金をある程度溜めておくと安心
- 引越し先選びは勤務地から通いやすいエリアがオススメ
- 経済的に厳しければ、職場の支援制度を検討
- ワークライフバランスをとりやすい訪問看護という選択
- 訪問看護師の仕事内容
- 訪問看護のメリット
- まとめ
- ソフィアメディは全国80拠点で働き方の選択肢が豊富!
上京しても看護師としての仕事はある?
現在、地方都市で看護師として働いている方は、上京を決意しても転職が上手くいくのか、そもそも東京で看護師の仕事があるのかと心配をされる方もいるのではないでしょうか。
東京都の調査によると、東京在住の人口は約1,397万人(参考:東京都の人口(推計)-令和4年3月1日現在)とされています。日本国内で最大の人口を誇っている東京ですが、実は近年の新型コロナウイルス感染症の影響などを受け、医療現場のスタッフである看護師の不足が問題視されています。
厚生労働省の発表によると、看護師や准看護師などの看護職員が2025年には約6万人〜27万人も不足するとされており(参考:厚生労働省 第11回看護職員需給分科会 資料)、日本看護協会の調べでは、2020年度ナースセンターでの看護職全体の求人倍率は全国で2.05倍で求人数15万6263人に対して、求職者数7万6244人と高い値になっているとされています。このため、東京に限らず看護師はいずれの病院やステーションでも不足している状態であるため、転職先の選択肢は多いと考えてよいでしょう。
また、看護師の技術は働く場所に限らずある程度共通といえます。当然、最先端の設備や技術は東京をはじめとする大都市ほど導入がはやいという事実はありますが、看護師自体に求められる行動は地方都市も東京もそれほど大きく変化はありません。たとえ設備や技術の面での差があったとしても、東京には研修やセミナーなど学びの場や機会が多くあるため、すぐに慣れることができるでしょう。
(参考:日本看護協会Webサイト 2020年度 「ナースセンター登録データに基づく看護職の 求職・求人・就職に関する分析」 結果)
東京で看護師として働くメリット・デメリットとは?
では、地方都市で働いていた看護師が上京して働く場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか。同様に、どのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは地方都市出身の看護師が東京で働く場合のメリットとデメリットを紹介します。
東京で働くメリット
勉強会などスキルアップの場が多い
東京は他県と比較しても、スキルアップやキャリアアップをするための環境が整っているといえます。上述したとおり、東京には最先端の医療を取り扱う大きな病院が多くあるほか、医療に関する研修やセミナーが日々開催されています。新しい技術や機材、研究情報などを日常的に目にすることができ、直接触れる機会も多くある東京は自身のステップアップに最適の環境であるといえます。
給与・年収が高い
東京は他の職種同様、看護師の仕事も平均年収が高い傾向にあります。厚生労働省の調査によると、全国の看護師の平均年収が約492万円(男女合計)なのに対して、東京都の看護師の平均年収は約519万円となっています(参考:厚生労働省『平成元賃金構造基本統計調査』)。また、求人の数も地方都市と比較しても東京は多いため、希望する条件の選択肢が多いのも魅力のひとつといえます。
プライベートの充実
東京にはファッションやショッピング、娯楽やカルチャー、またはそれに伴うイベントの開催など、プライベートを充実させる要素が数多く存在します。休日などを利用して上手に自身をリフレッシュすることは、仕事のモチベーションの維持にも繋がることが期待できます。
東京で働くデメリット
生活コストが高い
東京での生活は何かとお金がかかると想像されがちですが、実際にはガス光熱・水道費などは地方都市と東京では大きな差がありません。大きく差があるのは家賃です。全国的に見ても東京は家賃が非常に高く、特に東京23区や人気エリアでは金額も大きく違う場合があります。
たとえば、23区内でも人気エリアである港区は一人暮らし向け賃貸の平均家賃の相場が約12.5万円程度なのに対して、練馬区では約7.26万円程度となっており(2022年時点賃貸サイトより)、同じ23区内でも約5万円もの差があります。もちろんこれは平均家賃の話で、実際には築年数や駅からの距離により更に金額に差が生まれることもあります。地元だと5万円の家賃で生活ができていたけれど、東京だとその倍以上になるということも珍しくありません。
人も情報もとにかく規模と数が多い
東京は地方都市に比べて人や物、情報の数が莫大に多いため、慣れてない人が生活するとその情報量の多さに圧倒されてしまう可能性があります。また、情報量が多いため、その中から正しい情報を読み取る事が難しく、情報の取捨選択をする能力が必要となってきます。
看護師が引越しの際に気を付けるべきポイントは?
では、地方出身の看護師が上京のために引越しをする際、どのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか。ここでは引越しで気を付けるべきポイントや引越し先の選び方について紹介します。
お金をある程度溜めておくと安心
当然ですが上京のため引越しをする際には、引越し代金をはじめ様々な費用が発生します。特に上京に際して初めて一人暮らしをされるという方は、自身の貯金と月の生活にかかる費用などを照らし合わせたうえで、シミュレーションを行い、余裕を持った生活ができるように計画をたてるようにしましょう。
引越し先選びは勤務地から通いやすいエリアがオススメ
引越し先の選び方は、自身が勤務する職場に通いやすいエリアに住むことがおすすめです。東京は電車やバスの路線が多く複雑な上に、目的地によっては何度も乗り換えが必要な場合もあるため、できるだけ通いやすいエリアに住んだほうが通勤や移動で余計な体力を消費せずに済みます。また、特に女性の場合は、自身が住みたい地域の治安が良いか、住む部屋や物件のセキュリティに問題がないか意識するようにしましょう。
経済的に厳しければ、職場の支援制度を検討
上京の際に、資金的な理由で一人暮らしが難しい場合などは、職場で支援制度がないかを確認しましょう。近年では地方都市から転居してくる看護師に対して支援金を提供する制度や看護師寮制度を採用している企業も多くあります。
ワークライフバランスをとりやすい訪問看護という選択
看護師としてせっかく上京するのなら私生活も充実させたいという方も多いのではないでしょうか。そんな方は、ワークライフバランスがとりやすい「訪問看護」の仕事を検討してみるのはいかがでしょうか。ここでは、訪問看護師に転職することのメリットを紹介します。
訪問看護師の仕事内容
訪問看護師は、病院やクリニックから往診するのではなく、訪問看護ステーションから自宅で療養生活をしている利用者様の自宅へ直接訪問し、主治医が作成する「訪問看護指示書」に基づいた、療養上のお世話や医療処置といったケアを行う看護師です。利用者様は生まれて間もない乳幼児から高齢者までと幅が広く、業務内容は医療処置などの他に、利用者様のご家族からの相談やメンタルケアなど非常に多岐にわたります。
訪問看護のメリット
給与が高く、基本は日勤
訪問看護師の仕事は、日勤の働き方であっても給与が他事業と比較しても高くなっています。また、基本的には日勤となっており、日々の生活リズムが崩れにくいのもメリットのひとつです。
柔軟な働き方ができる
訪問先へ直行し、そのまま直帰することができるなど柔軟な働き方をできる場合が多くあります。また、訪問看護事業所は、休みがしっかりと決まっている事業所も多いため、事前に予定を組みやすく、子育てとの両立がしやすい働き方ができるというメリットもあります。
職住接近という選択肢も可能
近年は、働き方改革(ワークライフバランス)を行っている企業も多く、訪問看護の仕事でも職住接近型で働けるように支援しているところが多くあります。前述した看護師寮やマンションの借上げといった支援が手厚いのも働きやすいポイントのひとつです。勤務先と自宅が近ければ、地方都市から出てきて土地勘がない場合でも精神的な余裕を持てるというメリットがあります。
利用者の一人ひとりと向き合ったケアができる
訪問看護の仕事は、利用者様一人ひとりとじっくり向き合ってケアを行えるのが特徴です。病院では患者様が退院した後は、どのように過ごされているかが見えない部分のため、実際の生活の場まで見えたうえでケアを行えるのは訪問看護師ならではの仕事といえます。また、利用者様やそのご家族と密接に関わってケアを行うため個人としての役割が大きいことから、やりがいや達成感をより感じることができるため、今後の看護師の仕事や生きていく上で大きな財産になる可能性があります。
在宅医療と地域医療のスキルが身につく
訪問看護の仕事は利用者様それぞれの症状やご自宅をはじめとする生活環境に寄り添ったケアを行うため、在宅医療や地域医療のスキルが身につきます。近年の新型コロナウイルス感染症の影響などから今後在宅医療の需要はさらに高まることが予想されているため、在宅医療のスキルを身につけることは、看護師としてのキャリアで必ず財産となるでしょう。利用者様一人ひとりと主体的に関わり、同時に信頼関係を築いていくことができるため、他では得がたい訪問看護師ならではのやりがいもあります。
まとめ
地方都市から上京して働きたいと考える看護師は多くいます。慣れない土地で看護師として働くことができるのか不安に感じる点も多いとは思いますが、事前にどのような変化が起きるのかを想定し、しっかりと準備をすることで上京と転職を成功させましょう。
ソフィアメディは全国約80拠点で働き方の選択肢が豊富!
訪問看護のソフィアメディは全国に約80拠点があります。東京都内での拠点数も多いため、上京の際、自身が住みたい場所から通いやすい勤務地を選べる可能性があります。
また、時間外のオンコール対応時にお客様宅までの所要時間を短縮することを目的に「引越し支援金制度」があります。この制度を利用するにはいくつか条件がありますが、最大20万円まで引越しに関わる費用をソフィアメディから支給されるので、上京を考えている方の不安が少し減るのではないでしょうか。その他にも、訪問看護ならではの働き方に応えるための「WOW!(Work for Our Wonderful life!)」という両立支援制度があります。
さらに育成体制も整っており、訪問看護未経験の方でも安心してスキルアップを図ることができます。医療スキルだけでなくマネジメントやキャリアアップのための様々な研修やセミナーも充実しています。在宅医療を支えるための様々な取り組みや挑戦を行っており、キャリアパスも様々です。上京の際、転職先で迷っている方はソフィアメディで訪問看護師として働くことも検討してみてはいかがでしょうか。
▼参考記事
▼参考記事
ソフィアメディでは、地方都市から東京へ移住して働いている方が多くいます。東京で暮らすことへの不安を感じながら上京し、今では仕事とプライベートを充実させています。以下に、ソフィアメディで訪問看護師として働く2名のストーリーをご紹介いたします。ぜひ上京する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。