

訪問看護におけるオンコールというと、どのようなイメージがありますか。週に何度か当番がきて大変そう、実際にどのような対応をするのだろう、自分にもちゃんとできるのだろうか…と、訪問看護で働いたことがない人にとっては想像がつきにくく、少しネガティブなイメージがあるかもしれません。そのネガティブなイメージを少しでも払拭するため、ここでは訪問看護に関するオンコールの実情について、調査報告から知っておいてほしいポイントを紹介。そして、ソフィアメディにおけるオンコールに関する集計結果も解説していきます。
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訪問看護における「オンコール」とは?その実情や経験談を現場の看護師が語る
オンコールとは、夜間や休日に急患時の対応役としていつでも連絡がとれ、出勤できる状態で待機することをさします。待機、緊急電話当番などと呼ばれることもあります。
平成27年度『訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業の報告書』によると、以下のような実情がわかります。
・緊急時訪問看護加算(介護保険)の届出
「あり」が89.2%、「なし」が9.7%。
・24時間対応体制・連絡体制加算(医療保険)の届出
「24時間対応体制加算」の届出をしている訪問看護ステーションは85.4%、「 24時間連絡体制加算」の届出をしているところは5.9%。
・待機(オンコール)を行っている一日当たりの看護師数
「1人」が最も多く41.8%。「1人」で待機しているステーションと「2人」で待機を担当しているステーションを合わせると74.7%であった。
・第1担当者の待機手当て
「1,000~2,000円未満」のステーションが34.2%、「 2,000~3,000円未満」は31.0%、「 3,000~4,000円未満」は10.1%であった。「5,000円以上」と回答しているところも4.1%あった。
・待機(オンコール)を行っている、第2担当者の待機手当て
「1,000円未満」のステーションが25.0%、「 1,000~2,000円未満」は12.9%、「 2,000~3,000円未満」は6.4%であった。未回答が48.6%(手当がない等の理由が推測される)。
・緊急訪問した場合の報酬
「あり」が96.2%。支払方法については、「時給」で支払っているステーションが61.3%、「定額手当」としているところが27.6%、その他が9.3%。
・夜間や緊急時に訪問する場合の、利用者情報の共有方法
「名簿などの紙を担当者が携帯する」と答えたステーションが一番多く64.2%。一方、タブレットなどのモバイル機器を利用しているところも29.7%みられた。平成27年度 全国訪問看護事業協会研究事業 訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業 報告書
・夜間・休日に緊急訪問した場合の代休
保障「あり」が31.3%、保障「なし」が57.0%であり、6割近くは代休の保障がなかった。
こうして調査報告をみるとオンコールを実施しているところ、基本的な手当は出ているところが大半ではありますが、そのフォロー体制に関してはステーションによってさまざまであることがわかります。
また、この調査報告からはオンコール体制におけるステーションごとのさまざまな工夫もみえてきます。
オンコール体制がどのようになっているかは、ステーションによって違いが出やすいところです。オンコールにおける環境を整備することはスタッフの健康や生活を守ることにも繋がるため、とても重要なことです。
次に、ソフィアメディにおけるオンコールの実情について解説します。訪問看護におけるオンコールの仕事としては大きくわけて2つあり、電話対応とお客様宅へ出勤するものです。こちらは事業所数とオンコールの回数、実際に出勤した回数の内訳です。
オンコールの回数と出勤回数からみて、実際に出勤する割合としては約38~39%でした。オンコールがかかってきたからといってすべてのケースで出勤するわけではなく、電話対応のみで終了することも多いことがわかります。
「全体的にみて、2020年以降のオンコール回数と出勤回数の増加は、ステーション数が増えただけではなく、社会的に在宅療養者の割合が増えたことによりソフィアメディが依頼を受けているお客様の増加も考えられます。」
ステーション管理者よりコメント
そして、オンコールの内容としては以下のような項目が多いことがわかっています。
*オンコールで月5~10件以上ある項目をピックアップ
訪問看護に関するオンコールの実情と、ソフィアメディにおけるオンコールに関する集計結果から、オンコールがどのようなものであるかイメージしていただけたでしょうか。最初はオンコールについて必要以上に不安を感じ身構えすぎてしまうかもしれません。
しかし、オンコール対応からさまざまなものも見えてきます。日頃のアセスメントやサービス内容を振り返り、夜間緊急で呼ばれることが減るようにケアを見直すことも大切です。
これからオンコールを含む24時間365日サービス提供体制の整備のためには、ICTを整備し業務の効率化を図り、合わせて実際に対応するスタッフの働き方や精神的なサポートをする制度を整えることが必要と考えています。
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