全てはお客様に楽しんでいただくために。ベテラン介護福祉士が挑戦する新たな介護の世界

全てはお客様に楽しんでいただくために。ベテラン介護福祉士が挑戦する新たな介護の世界

ソフィアメディでは4箇所のデイサービスを運営しています。特徴はリハビリ特化型であること。お客様の健康を維持していただくために、日々工夫を凝らしてお客様にリハビリを提供しています。今回は、デイサービス池上で働くTさんにお話を伺いました。

■T・Tさん/社会福祉主事介護福祉士・生活相談員/デイサービス池上
祖母の介護をキッカケに、学生時代から福祉に興味を持つ。大学卒業後、障がい者施設や高齢者福祉施設、在宅ヘルパーなど様々な環境でキャリアを磨く。2021年にソフィアメディに入社。現在はデイサービス池上にて介護福祉士として活躍する傍ら、生活相談員を兼務している。

※記事内容は取材時(2023年4月)のものです。

最後のチャレンジと飛び込んだ、リハビリ特化型デイサービス

ーソフィアメディのデイサービスについて教えてください。

ソフィアメディのデイサービスは少し珍しいリハビリ特化型です。一般的なデイサービスは食事介助やお風呂介助、トイレ介助など身体介護を行いますが、ソフィアメディでは、リハビリや機能訓練を中心に運動や脳トレを行います。少しでも長く元気なお身体で過ごしていただけるようにお客様のサポートをさせていただいています。

ーTさんはなぜソフィアメディに転職されたのでしょうか?

入社以前は障がい者施設や高齢者福祉施設、在宅ヘルパーなど介護福祉士として様々な職場で働いていました。スキルアップをしたいと思って定期的に転職をしていたのですが、年齢的に最後のチャレンジになるだろうと思い、今までと違う新しい世界を見てみたいと思ったんです。

そんな時に自宅から近いソフィアメディデイサービス池上を見つけ、リハビリ特化型という自分にとっては新しい場所でのチャレンジをしてみることにしました。

今までは身体介護が中心のところで働いていたので、リハビリ特化というのは初めてでした。年齢もあり体力的にも身体介護はこれからきつくなっていくだろうと思ったのも理由の一つです。

また、デイサービスは個人経営のところもありますが、ソフィアメディのような安定した企業が運営しているならば精神的にも安心かなと思い入社しました。

ー実際にリハビリ特化型のソフィアメディで働いてみて、いかがですか?

身体介護も好きですし長くやってきたので、最初は寂しさやギャップは少しあって、今までの自分の介護スキルはちゃんと活かせているか正直不安な部分はありました。

しかし、慣れてきた今では、身体介護だけではない、介護の幅広さを感じ、リハビリ特化型ならではのやりがいを感じるようになりました。

ーどのようなやりがいでしょうか?

リハビリ特化型なので、少しでもお身体を健康なまま維持していただくため、さらに元気になっていただくために私たちはリハビリを提供します。そのためには、「楽しい」と思っていただき、お客様がデイサービス池上に通いたいと思っていただけることがとても大事です。これまでは身体介護が中心で、お客様の生活のお役に立てることがやりがいでしたが、今はお客様がソフィアメディに通い元気に笑顔になってくださること、そしてそのサポートをできることがやりがいです。

また、身体介護ではケアに比重が置かれますが、リハビリ型では傾聴や対話がとても大切になってきます。今まで培ってきた身体介護以外のコミュニケーションという新しいスキルを磨けることも私にとってはありがたい環境です。

お客様に楽しんでいただくために、スタッフ全員が考え尽くす

ーデイサービス池上ならではの特徴を教えてください。

「楽しい」と感じていただけるデイサービスであることはソフィアメディのデイサービス全体で大切にしているのですが、池上でさらに大切にしている点で言うと、「常にリハビリを提供し続ける」ということですね。来ていただいている時間は全ての時間が何かしらお客様のためになっていてほしいんです。そのためにどうすればよいかスタッフ全員が常に徹底的に考え抜くことを大切にしています。

これはただ毎日、毎週のプログラムを組んでお渡しすればいいということではありません。体調や気分によっても、それぞれのお客様の性格によっても、その日、その人単位で提供すべきリハビリは変わります。そうすると、その方の状態を把握したうえで、今日のこの方にとってのベストなリハビリは何かと考えるんです。楽しいだけでもリハビリになるだけでもだめで、どちらも満たせる方法をいつも悩みながら考えています。

例えば、パズルが好きで毎回パズルをやっている方がいた場合、楽しいのでそのままでもいいかもしれませんが、リハビリ的にはマンネリ化してしまうので、運動や違う脳トレを提案をしたりします。その提案も意外と私たちにとってはチャレンジングなことだったりするんです。

でも、そうやって日々悩みながら考えるのがとても楽しいですね。

ーお客様のために最善を常に考えていらっしゃるんですね。素敵です。他にはなにかありますか?

積極的にフォローしあう、おせっかいお人好しの精神があるという文化も池上のチームの特徴かもしれませんね。

ミスをしても怒らないし責めない。気が付いた人がすぐにフォローするんです。

しかも、一番忙しい管理者やベテランスタッフが率先してスタッフのフォローをしてくださるのでそれを見てスタッフも自然にフォローしあうようになるんです。それが池上の当たり前になっています。

デイサービスは限られたスタッフでお客様を看ますから、円滑に気持ちよくチームが回ることがすごく大切なんです。そうじゃないと貴重なお客様の時間を奪ってしまうことにもつながってしまいますから。

ーデイサービス池上の外出訓練もかなり珍しいとお聞きしました!

デイサービス池上では、月に一回希望されたお客様をお連れして、外出訓練としてランチに行っています。皆さんあそこにまた行きたい、あれを食べてみたいなどの想いを持たれているんですが、ご家族が忙しかったり、危ないと言われたり、お一人暮らしの方もいらっしゃったりして外出する機会が少ない方が多いんです。

そのため、お客様から行きたい場所のアンケートを取り、その中から毎月一回リハビリの延長として、自分の足で、杖をついて、ゆっくりでも行ってみましょうということをやっています。

この間は焼肉に行きましたね。皆さん網で焼きながら「美味しいね」「あなたはなに頼んだの?私はこれよ」なんて言いながら、すごく楽しそうにお食事されてました。

ーデイサービスに飾られている皆さんのお写真がすごく幸せそうでした!お客様の大切な思い出にもなっているんですね。

「デイサービス池上は父にとって楽しい場所だったんだと思います」自分が関わる人生の一場面が思い出となるように

ーデイサービス池上で働く中で印象的だったお客様はいらっしゃいますか?

数字合わせがお好きなお客様で、その方は他の脳トレなどは一切やらない方でした。いつかリハビリ的にマンネリ化してしまうと思ったので、何か数字合わせ以外の別の楽しいリハビリを見つけてさしあげたいなと思った時に、以前オセロをやっていたことがあるという話を思い出したんです。あまりお話をしない寡黙な人だったのですが、私自身もっとコミュニケーションを取りたいという気持ちもあり、「私と一緒にオセロをしませんか?」とご提案したんです。すると「えー」と言いながらも渋々やってくださいました。

あまり感情を表に出さない方だったのですが、表情のちょっとした変化から楽しそうにやってくださっている感じがして、勝った時はどやっ!という表情も見せてくださいました。私にとってご提案はチャレンジでもありましたが、新しいリハビリを見つけてさしあげることができてうれしかったです。それからよく一対一でオセロをやりましたね。お客様が亡くなられた後にお嬢様がご挨拶に来てくださったのですが、デイサービス池上で撮った写真を見て、家では見せない笑顔のお父様にとてもびっくりしていらっしゃったんです。通所が難しくなってからも、デイサービスに行こうとする素振りを見せていらしたみたいで、「デイサービス池上は父にとって楽しい場所だったんだと思います」と泣きながら仰ってくださいました。

お客様の年代は、これまで日本を支えてきてくださった方々ですし、中には戦争を経験された方もいて、人としてとても尊敬しています。そして、私の父や母の年齢ということもあり、思い入れもあります。

そういった方々の人生の大事な一場面に関われることのありがたさを感じますし、その一場面を少しでも良い思い出にするこの仕事の意味や重みをすごく感じたエピソードでした。

ー最後に、今後の目標を教えてください。

やっぱりお客様に楽しんでいただきたいという想いはこれまでもこれからも変わりません。管理者の姿勢がそれを一番表しているし「私が責任を取りますから、どんどんチャレンジして下さい」と背中を押してくれます。本当に恵まれた環境です。デイサービス池上はそれを叶えられるチームだと思うので、スタッフ全員でもっともっと実現できるように頑張りたいなと思います。

また、コロナ禍でなかなかイベントができなかったので、お客様にもっと楽しんでいただけるようにこれからは少しずつ夏祭りや納会、外出訓練なども増やしていきたいですね。

やっぱり新しい挑戦をしてみて、挫折もいっぱいあったし、悩んだことも沢山あったののですが、全部糧になっているんだなというのを今振り返って感じます。長年介護福祉士として働いてきましたけど、ソフィアメディで働いてまた1から新しいことを学び始めた時にプライドなんか必要ないなって思いましたし、とにかくお客様に喜んでいただけるだけで日々ありがたいなと感じます。

様々な場所でキャリアを積みながらも、新しい環境でチャレンジを続けられているTさん。その根底には、お客様を楽しませたいという一途な想いがありました。介護福祉士としてのTさんの熱い想いに感銘を受けた時間でした。