占星術研究家マダム・ソフィーが占う2023年上半期の山羊座さんの運勢。
全体運、仕事運、恋愛運、そして山羊座さんへ贈るメッセージまで、山羊座さんがさらにポジティブに活躍するためのヒントがいっぱい!
目次
山羊座(12/22〜1/20生まれ)のキャラクター
実務能力が高く、行動して結果を出すことが得意な山羊座(やぎざ)。長い時間をかけて築かれたものを愛し、伝統的なものや古風なものに縁があります。社会的な評価や地位を得ることに意欲を燃やす野心家。目標に向かってコツコツ努力するマジメな性格ですが、人を楽しませることが好きでユーモラスな一面も。現実的で質実剛健、冷徹なところと、不器用で天然なところが混在します。
山羊座の2023年上半期の運勢は?
2023年は、上半期と下半期でガラッと雰囲気が変わります。
一年の運気を見るときに重視するのが、発展と拡大をもたらす「幸運の星」木星なのですが、木星は2022年末から牡羊座にあり、5月17日、牡牛座へ移動します。この5月中旬は、どの星座の人にとっても運勢の流れが切り替わるポイントです。
また3月には、土星と冥王星という、星占いの世界の大物である2つの星が、星座を移動するビッグイベントがあります。「試練と責任」の星・土星は3年ぶり、「破壊と再生」の星・冥王星は15年ぶりとなる久々の移動ですので、3月頃を境に、社会的な潮流や時代の空気に大きな変化があるでしょう。それとともに、個人の運勢にもさまざまな影響がありそうです。
ちなみに、星占いの原稿では便宜上、「木星の影響が……」「土星の影響が……」などと書くことがありますが、木星や土星が物理的に、直接的に人間や何かに影響を及ぼすというわけではありません。占星術は、天上と地上に照応(コレスポンダンス)があると考え、ホロスコープ(星の配置図)に現れた星の「象徴」を解読していく技術です。それを前提として、以下の文章をお読みいただけると幸いです。
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まずは、ラッキースター木星から見ていきましょう。
2023年上半期、山羊座さんにとって、木星が指し示してくれている幸運のありかは、「家」「家庭」「家族」「自分の居場所」です。親元を離れ独立して自分の「城」を持ったり、結婚して新しい家庭を築いたり、引っ越ししたり、リフォームしたり、家を購入することになったり、などなど、家や家族に関することで発展的な変化が起こるときです。
仕事熱心で対外的な活動を積極的に行う山羊座さんですが、一方で、もともと家族や家庭をとても大切にしている人が多いと思います。ですから、この星占いに「家族、家庭を大切にしましょう」と書いてあっても、「とっくにやってますけど」と思われるかもしれません。
が、この時期は、あらためて大切なものとして「家族や家庭」に強くてあたたかい光が当たっています。「自分にとって幸せとは何か」をじっくり考えたり、自分がすでに手にしているものの尊い価値に気づいたり、今まで見落としていたパズルのピースを発見したりするようなタイミングなのです。
この時期は、自分の土台となる家族、恋人、親しい友人など、いつも身近にいてくれる存在、大切な絆を、いつも以上に重視すべきときです。
開運アクションは、家の中を快適に美しく整えること。溜め込んだ不用品は、思い切って捨てたり、リサイクルに出してスッキリしましょう。大掃除をしたり、模様替えをしたり、お気に入りの家具を置いたり、家電を最新機種に買い替えたり、花を飾ったり、アロマディフューザーで好きな香りを楽しんだり、寝心地のいいマットレスに変えたり、自分の居場所をもっと素敵に、心地よくすることによって幸運を拡大することができます。
「自分の居場所はここでいいのか」と考えることもありそうです。勇気を出して新しい環境に飛び込んでいく人もいるでしょう。自分にとって最適な居場所作りのために挑戦をする人は、幸運の星である木星が後押ししてくれます。
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2023年上半期の大きな転機となるのは、3月上旬です。
3月7日、「試練と責任」の星である土星が魚座へ移動します。
過去2〜3年ほどのあいだ、土星は、山羊座さんにとって「経済」「収入」を意味する場所に滞在していました。
2020年頃から、山羊座さんは、経済的に苦しい局面を乗り越えてきたのではないでしょうか。ちょうどコロナ禍という、これまでの常識が通用しない、誰にとっても困難な時代だったということもありますが、とくに山羊座さんの場合、経済的にシビアな状況に直面することがあったのではないかと推察されます。
ですが、この3月上旬を境にして、そうした「経済的な冷え込み」は緩和していきます。ここから経済的に落ち着いていきますし、収入を得ることがスムーズになっていきそうです。6月頃には、家族やパートナーの収入がアップしたり、人との絆を経由して受け取る報酬が増えそうな兆しもあります。
土星が移動したことで、山羊座さんが取り組むべき「強化プログラム」のテーマが「勉強」「コミュニケーション」に変わります。ここからは、長期的な計画を立てて勉強することが大切になってきます。たとえば、国家資格の取得や検定試験をめざしたり、昇進や転職のためにスキルを身につけたり、具体的な目的を決めて勉強を始めるとよいでしょう。この時期にスタートした勉強は、土星の加護を得られるので、三日坊主に終わることなく、安定して継続できるというメリットがあります。
土星は厳格な先生のような星ですが、土星が暗示するテーマに、ストイックに根気よく取り組むことで、それを自分の強みにできるように導いてくれるのです。とくに山羊座さんの場合、土星は支配星(その星座を支配する星)ですので、土星が課すトレーニングを、他の星座よりもずっとポジティブに受け止められるはず。すぐに結果が出なくても、焦ることはありません。毎日コツコツと積み重ねて、2年後、3年後に見違えるような実力を身につけていただきたいと思います。
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3月にはもうひとつ、大きな運勢の転換点があります。
3月24日、冥王星が、あなたの星座である山羊座を去って水瓶座へと進みます。
冥王星は「破壊と再生」「根源的な欲望」「徹底的な変容」などを象徴する星です。冥府の王であるローマ神話のプルトーの名に由来する冥王星(プルート)は、社会全体に徹底的な変容をもたらす、とされます。
冥王星は、逆行して6月11日には山羊座に戻りますので、水瓶座に滞在するのは3ヵ月弱。そして2024年11月に本格的に山羊座を去って、水瓶座に移行します。そこから2043年まで、20年ほどの長期にわたって水瓶座に滞在します。
2008年に、冥王星が山羊座に入ってからこれまで、15年ほどの長い時間をかけて、ゆっくりと確実に、山羊座さんは自分自身の変容を体験してきたことでしょう。もちろん15年という歳月は誰にとっても長い期間ですから、変化したり、成長するのは当然なのですが、とりわけ山羊座さんにおいては、その振り幅がものすごく大きかったのではないか、と思います。
この15年ほどのあいだに、冥王星が象徴するような究極の体験、極限状態に直面するような経験があったのではないかと思います。大切なものを失ったり、家族や親しい人を亡くしたり、病気をすることで「死」をごく身近に感じた人もいたかもしれません。自分自身が生まれ変わるような体験や、強烈な出来事とともに価値観がガラッと変化するようなこともあったはず。
そのような長い変容のプロセスがようやく終わり、やっと出口が見えてくるのが、この3月下旬です。
そして、山羊座さんがここから20年ほどかけて、あらたに意欲を燃やして挑戦することになるのが「経済力を高める」「価値のあるものを所有する」「自分の価値を高めて才能を発揮する」といったことになります。
冥王星が入ってきた「経済」「収入」の場所には、3月7日まで土星が滞在していましたので、たとえるなら、土星先生の厳しい指導によって強化されたテーマを、今度はさらにパワフルなカリスマ性溢れる冥王星先生によって触発されていくような感じになります。
冥王星は、さまざまな出来事を通して、山羊座さんが「魂の底から本当に望んでいること」に気づかせてくれます。
2023年上半期はまだ、そのほんの始まり、予兆のような段階ですが、ここから山羊座さんは、自分の価値を高め、その価値が世の中に認められ、豊かな経済力を維持するために徹底的にアクションを起こしていくことになるでしょう。
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5月17日、ラッキースター木星が牡牛座に移動します。
ここからは、発展と成長のために大切なテーマが「自分を表現すること」「遊ぶこと、楽しむこと」「創作活動」「恋愛」となります。このテーマは、2024年の5月中旬まで続きます。
大恋愛をする人もいれば、クリエイティブな活動で才能を発揮する人もいるでしょう。自分の好きなことをとことんやるときです。ワクワクすること、ウットリすることにエネルギーと時間を使いましょう。仕事においても遊び心を発揮したり、楽しみながら働くことが大切です。「好き!」というエネルギーが山羊座さんを輝かせます。
山羊座さんへ贈るメッセージ
「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」
山羊座を代表する作家のひとり、村上春樹さんの小説『ノルウェイの森』に出てくる一節です。
前述の通り、2008年から「死と再生」の星である冥王星が、山羊座に滞在していました。15年という長い時間をかけて、冥王星とともに旅をしてきた山羊座さんのことを考えたとき、上記の村上春樹さんの小説の文章が脳裏に浮かびました。
ちなみに村上春樹さんの小説では、みなさんよくご存じの通り、「死」や「喪失」がたびたび描かれます。主人公は長い長い旅の体験を経て、異界や死の淵から生還します。旅の前と後では、同じような日常に戻ってきたとしても、その人のキャラクターやアイデンティティはすっかり変容しています。「まるで、冥王星がもたらす変容のようだ」と思ったのです。
冥王星(プルート)は、ローマ神話の冥府の王「プルトー」にその名の由来がある通り、死者の国を支配する神です。ギリシア神話の「ハデス」がローマ神話に取り入れられたもので、ハデスは死者の国の王であると同時に、地下深くに隠された「万物を生み育てる大地の富や豊かさ」を象徴する存在でもあります。
山羊座の季節がスタートする12月22日は、冬至の日です。冬至は、一年でもっとも日照時間が短くなり、古代から、太陽の力がもっとも弱まるこの冬至に、「太陽の死と復活」の儀式が行われてきました。東洋では、冬至のことを「一陽来復」と言いますが、これは「陰が極まり陽に転じる、太陽が復活する」という意味ですね。12月25日にキリストの降誕祭として祝われるクリスマスも、もともとはこの冬至祭で、キリスト教の布教の過程で古来からのお祭りと融合されたものです。
と、あれこれ書いてきましたが、要するに、何が言いたいかというと、山羊座さんは「死と再生」というテーマと縁の深い星座なのです。
山羊座さんがもつ現実的な視点、合理的な考え方、タフさ、力強さ、ストイックな姿を見ると、厳しい冬の環境を生き抜き、種を守り抜く動物や植物に共有する神秘的な生命力を感じます。
なんというか、山羊座さんのもつ「強さ」というのは、自分ひとりの生命ではなく、自分のルーツ、はるか昔の祖先から受け継がれてきた生命の流れの中に自分を位置付けることで、永遠の生命を得るような、そんな悠久の時間を生きている自覚に由来するのかもしれません。
山羊座さんは、マジメな人柄であるとともに、凍えた心をあたたかく溶かすようなユーモアをもっている人が多いと思います。それは人生の悲哀を見つめる冷徹な目とともに、生きとし生けるものを愛おしむような、まっすぐな生命力の謳歌があるからではないか、と思ったりします。
ともあれ、15年という冥王星との長い旅を終えて、自分の中に眠っている「富」の源泉に触れる体験をして復活した山羊座さんは、いま、フレッシュな生命力に満ちあふれているはず。2023年上半期の山羊座さんは、キラキラした輝きを放っていて、とても面白い時期だと思うのです。
2023年上半期の仕事運
1月〜3月まで、山羊座さんにとって「職場」「役割」を意味する場所に「情熱と闘い」の星である火星が滞在します。忙しい日々になりそうです。自分が主役になって脚光を浴びるより、誰かのサポート役をつとめたり、裏方となって求められる役割を果たすことに情熱的に取り組むことになります。お客様、クライアント、職場の後輩や同僚、家族、恋人など、誰かのことをケアしたり、喜ぶ顔を見るために尽くそうとするでしょう。
また、この時期は、職場の労働環境を改善することに意欲的になります。効率よく作業を進めるための工夫をしたり、上司にアイデアをどんどん提案したり、生産性を高めようと努力するでしょう。
ラッキースター木星が、山羊座さんにとって「家」「家族」「自分の居場所」を示す場所に滞在する5月17日までは、個人プレーよりもチームワークが大切。責任感の強い山羊座さんですが、今期は「自分ひとりでやったほうが早い」と思わず、まわりの人になるべく手伝ってもらうようにして、チームで結果を出すことを意識しましょう。
5月17日、木星が山羊座さんにとって「自己表現」「愛と創造」を示す場所に進みます。ここからは、仕事においても自分らしさを発揮していきましょう。ユニークなアイデアをどんどん提案したり、山羊座さんらしいユーモアで多くの人を楽しませたり、あなたの創造性を外に向かって表現することが大切です。
2023年上半期の恋愛運
5月17日までは、ラッキースター・木星の加護を受けて、地元や家の近所など、普段の慣れ親しんだ生活圏内に出会いのチャンスがあります。パートナーを探している人は、親しい友人や家族からの紹介に期待できます。ただの友人だと思っていた人が、グループで遊んでいるうちに恋人へと昇格することもありそうです。
気になる相手がいるなら、自宅でホームパーティを開いて、その人も招待しましょう。アットホームな雰囲気の中で、食事したりゲームを楽しんだりして、自然に距離を縮めていきましょう。友人たちにもこっそりサポートをお願いしておくと◎。
「愛の星」である金星が示す恋愛運を見てみると、金星が山羊座さんにとって「恋愛」の場所に滞在する3月17日〜4月11日頃は、心ときめく出会い、素敵な恋のチャンスに恵まれそうです。恋愛だけでなく趣味や創作活動など、ワクワクすること、楽しいことに夢中になれるとき。
さらに5月17日、木星が山羊座さんの「恋愛」の場所に入り、ここから1年ほどのあいだ、あなたの恋愛を力強くサポートしてくれますので、出会いを求めている人にとっては、最高のチャンスが到来します。パートナーがいる人にとっても、新鮮な愛情を交わし合える幸せな愛の季節です。
すべての星座一覧 2023年上半期の運勢
- おひつじ座(3/21〜4/20)
- おうし座(4/21〜5/21)
- ふたご座(5/22〜6/21)
- かに座(6/22〜7/22)
- しし座(7/23〜8/22)
- おとめ座(8/23〜9/23)
- てんびん座(9/24〜10/23)
- さそり座(10/24〜11/22)
- いて座(11/23〜12/21)
- やぎ座(12/22〜1/20)
- みずがめ座(1/21〜2/18)
- うお座(2/19〜3/20)
マダム・ソフィーのプロフィール
占星術研究家。西洋占星術にもとづくホロスコープ・リーディングをおこない、がんばる皆さまを応援するメッセージと開運のヒントを発信している。2022年より「マダム・ソフィーの星占い」を連載中。
★利用規約・免責事項★
この記事内容は、将来的に実際に起きる出来事や効果を約束・保証するものではありません。読者が本記事の内容を参考にして行った行動、それによって生じるすべての損害に対して、当社および執筆者は一切責任を負いかねます。
●占い執筆/平林きょうこ(クローバーブックス)
占星術研究家、編集者、ライター。大学卒業後、出版社、アニメーション映画制作会社、デジタル・マーケティング会社などに勤務。現在はフリーランスとして活動中。2000年頃より独学で西洋占星術を学び、Webメディアで占い連載を担当するうち、自分でも占い記事を執筆するように。編集者・ライターとしてのキャリアは30年以上。
Webサイト クローバーブックス