こころの奥の気持ちを取りこぼさないように

ソフィアメディは今、約10,000人のお客様とおつきあいがあります。10,000通りの「生きる」があり、10,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。

※こちらは2022年1月発行の社内報内インタビューを転載したものです。

〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉

ステーション雪谷 看護師

S.Mさん

こころの一隅まで目を配り、親身に寄り添いつづける

私は病院に11年務めたあと、訪問看護の道を選びました。前職は看護師だけの訪問看護だったので、もっと多職種と関わりながら一人のお客様を支えることができるソフィアメディに魅力を感じ2019年に入社しました。

ソフィアメディに入社して “「生きる」を看る” とは何だろうと考えさせられる出来事がありました。

ある時、80代の女性で糖尿病を抱えていらっしゃるお客様に私は看護師としてフットケアなどを実施していたのですが、「ケアよりも、もっとあなたに話を聞いてほしい」と言われたんです。

そう言っていただけて嬉しい一方、ただお話を聞くという目的で訪問するのが正しい選択なのか?という迷いもありました。そのためケアマネジャーや医師などと相談し、あらゆる角度から意見を集めて必要なケアの内容を話し合
いました。

その方は夫様は他界されており、息子様夫婦と同居されているのですが、息子様は難病を抱えていらっしゃり、その介助を妻様がされているという背景がありました。ご本人様のお気持ちを察するに、夫様はご逝去され、ご友人なども年齢を重ねるとどうしても減ってしまう、そして息子様も難病で妻様がその介助をしているとなると「家族
に迷惑をかけたくないけど、誰かに話を聞いてほしい」という気持ちが強くなる環境なのかもしれないと。

この方はご家族だけでは満たせないニーズを、私たちに託してくださっているのではないだろうかと感じました。私たち訪問看護の役割って何だろう?私たちが提供するべき価値って何だろう? “「生きる」を看る。” って何だろうと考えた結果、心のケアとして対話を中心に介入することにしたんです。

その方は今もずっと訪問しているのですが、「来てくれるのが待ち遠しい」と言っていただけて良い関わりができたのではないかと感じています。

経営方針書に「こころの一隅まで目を配り、親身に寄り添いつづける」という言葉があります。私にとって “「生きる」を看る。” とはまさにこれだなと思うんです。

お客様のこころの片隅にある想いを取りこぼさないように、寄り添い続け、とことん対話をする。もちろん話すのが好きじゃない方もいらっしゃいます。そんな時はAとBならBの方が良いですかね? など選択肢を用意して、少しづつ絞っていく。そんな風に色んな環境や人生背景を加味しながら、その方の希望を理解していくことが重要だと思います。

これからも自分一人の経験だけではなく、周りのスタッフと経験を共有しながら、多くのお客様のこころが本当に満たされるよう、寄り添い続けたいなと思います。