意志を尊重するために選択肢を増やす

ソフィアメディは今、約14,000人のお客様とおつきあいがあります。14,000通りの「生きる」があり、14,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。

※こちらは2023年11月発行の社内報内インタビューを転載したものです。

〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉
ケアプラン雪谷 ケアマネジャー
K.Yさん

どんなお客様でも必ず心で通じ合える

両親が50代と若くして亡くなり、親孝行をしてあげられなかったという想いがありました。自分が将来両親にしてあげるはずだった介護をせめて誰かのためにしたいと思ったのが介護の世界に入ったキッカケでした。
最初は介護福祉士として働き、その後ケアマネジャーに転身しました。私が長年介護に携わる中で昔から大切にしていること、それは、ご本人様の意志を何よりも一番に尊重するということです。ある時、お客様の弔問に行った際に、ご家族から「寝たきりで意思表示ができないにもかかわらず、いつも一番最初に本人に対して『体調はどうですか?』と話しかけてくださったこと、とても感謝しています」と言われたことがありました。自分が当たり前に無意識にやっていたことだったのですが、そう言っていただいた時に改めて自分が大切にしている価値観に気づくことができました。
様々なお客様と関わらせていただいていると、例えばご本人様は家に居たい、一方でご家族は心配だから入院してほしい、などご本人様とご家族の想いにギャップがあることがよくあります。しかし、ご本人様の人生なので、“ご本人様がどうしたいか”をできれば一番に優先したいと私は思っています。それは、寝たきりの方や認知症の重い方、どんな病気の方でも同じです。意思疎通ができないと周りの人が思っていても、心を通わせれば必ず通じ合えると信じています。〇〇だから会話できないという固定概念を外して、ニュートラルな自分でどんなお客様でも同じように接し、お話しします。そしてご本人様の意志を尊重するために、ご家族が納得してくださるようあの手この手で選択肢を沢山作るのが私の役目です。例えば、医師からご家族に伝えれば納得してくださるかもしれない、あの福祉サービスがあれば解決できるかもしれない、などあらゆる策を考え尽くします。その選択肢を増やすことは、もちろん私だけではできませんので、チーム、連携する様々な医療職の皆さんとも対話することが大事だと思っています。その時には誰よりも自分がお客様のことを観察し、知っている状態にすること。そうすると自分の考えをしっかり持つことがで、その上で他の方の意見と照らし合わせることで初めて自分本位になっていないかに気づけるものだと思っています。
そうやって様々な方と対話させていただく中で、お一人おひとりから学ばせていただくことが本当に沢山あります。特にケアプラン雪谷の管理者や仲間は隣にいるだけで、電話の会話一つとっても勉強になります。その学びをこれからもお客様にしっかり還元していきたいと思います。