自分の存在がなくなっても、 お客様らしい日常 を送れるように

自分の存在がなくなっても、 お客様らしい日常 を送れるように

ソフィアメディは今、約14,000人のお客様とおつきあいがあります。14,000通りの「生きる」があり、14,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。

※こちらは2023年3月発行の社内報内インタビューを転載したものです。

〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉
ステーション 代官山 作業療法士 リハ主任
T.Mさん

自律的なリハビリテーションを実現する

父が臨床検査技師として働いていたため、気づけば自分も自然に医療関係の道を選んでいました。看護師や獣医など様々な職を検討した中で、心身から精神まで幅広い分野で活躍できる作業療法士に惹かれました。最初に勤めたリハビリ専門病院では、2年目から訪問リハ科配属に。経験も浅く当初はかなり苦戦したものの、訪問に慣れていくうちに患者様がやりたいことに対してリハビリを絡め、それが生活の中にちゃんと結びついている感覚が楽しくなっていきました。訪問を重ねていくうちに、看護師ともっと近くで連携し、より幅広い視点を取り入れて患者様のケアをしてみたいと思い、ソフィアメディに転職しました。
私が作業療法士として介入させていただく際、目標として掲げていることがあります。それは、「お客様の生活から私の存在がなくなっても、お客様らしい日常が送れる」ということです。病院時代からチーム医療を大事にする環境で働いてきたので、そもそも私一人でお客様にしてさしあげられることは限られているという意識があります。在宅医療はケアマネさんもヘルパーさんもご家族様もお客様に関わる全員がチームです。色んな人が介入して支えるからこそ成り立つものだと思っています。だからこそ、「Tさんじゃないと」「作業療法士じゃないと」ということは極力減らし、様々な人がお客様を支えていける状態になることが私の理想です。

お客様が在宅医療を選ばれる根底には「こういう生活がしたい」という想いが少なからずあると思います。在宅では慢性的な疾患で医療サービスを継続的に必要とする方がほとんどですが、ご自宅で自分らしい日常を送るためには、依存してしまいがちな医療をなるべく生活の中に落とし込み、自律的なリハビリテーションを実現することが必要だと思っています。例えば、ご自身でもできるリハビリメニューをつくったり、ヘルパーさんやご家族様にリハビリ支援の仕方をお伝えしたり、時には、なぜ私がそのようなことをするのか、ひざを突き合わせてとことんお客様やご家族様と対話することもあります。その結果、お客様がご家族様と笑顔でお散歩をされているのを見かけたりすると、自分がいないところでちゃんと生活できているのだと、とても嬉しく思います。

経験を積んでいくと次第に感謝のお言葉をいただける機会も増え、自分の目指す作業療法士としての在り方は間違っていなかったんだなと思えるようになりました。これからも自分の作業療法士としての目標を実現できるように精進していきます。