ソフィアメディは今、約14,000人のお客様とおつきあいがあります。14,000通りの「生きる」があり、14,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。
※こちらは2023年4月発行の社内報内インタビューを転載したものです。
〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉
ステーション 福岡東 看護師
T.Rさん
心の不安も緩和してさしあげたい
私の母は訪問看護師で、仕事のやりがいも厳しい部分も訪問看護の実情をよく話してくれました。病院の看護師として働いていた私は、母から聞いていた患者様とゆっくり密に関われるという魅力に惹かれ、ちょうど一年前、自分も訪問看護師になろうと転職を決意しました。しかし、母からは、人見知りで好き嫌いがはっきりしている私の性格には訪問看護の仕事は向かないんじゃないかと前から言われていたんです(笑)。でも、そんなのやってみないと分からないじゃないか!と、反骨精神で思い切ってチャレンジしてみることにしました。
この一年、訪問看護師としてお客様の元へ訪問させていただく中で気づいたこと。それは、多くのお客様が私たち在宅医療者のことを、医療ケアを届ける存在としてだけでなく、ご自身のご不安や想いを話せる存在としても必要としてくださっているということです。在宅療養をしているとご家族以外の方とコミュニケーションを取る機会はそんなに多くはないと思います。在宅医療者は、医療者としてだけでなく、第三者としてもお客様やご家族様に関わらせていただく貴重な立場です。だからこそ、疾患や病気だけでなく、できれば心の不安や苦痛も緩和してさしあげられる存在でありたいと思うんです。
しかし、本当は誰かに聞いてもらいたいことがあっても、そこに信頼関係がないとお客様も話したい気持ちにはならないと思います。一方で、「お困りごとはないですか?」と直接お聞きしてもお客様もこちらに気を遣って「ないです」と仰る方がほとんどです。だからこそ、「この人なら話しても大丈夫だ」とお客様が感じられ、話したいと思った時に自ら「実はね」とお話ししてくださるようなそんな安心感のある関係を作ることを心がけています。そのため、お話をお聞きする時は作業の手を止めること、本音をお話ししてほしいという期待をしすぎずにじっくり待つことは私の中で特に大事にしています。そうやってお客様とのコミュニケーションを意識していたら、時にはご家族との関係など医療とは関係ない悩みをお話ししてくださることもあります。正解がないような事柄には自分も一緒になって悩むことも。
訪問看護師になって一年。周りのスタッフに沢山助けてもらいながら少しずつ前進してきました。今ではお客様とコミュニケーションをさせていただく時間が自分の癒しにもなっています。身体だけでなく、心も安心した状態で過ごしていただけるように、お客様との関わり方をこれからも磨いていきたいと思います。