ソフィアメディは今、約14,000人のお客様とおつきあいがあります。14,000通りの「生きる」があり、14,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。
※こちらは2023年2月発行の社内報内インタビューを転載したものです。
〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉
ステーション 小田原 看護師
S.Sさん
助けられた恩を還元したい
母子家庭で育ったので、子供の頃は母が仕事の間、友達や祖父母の家で面倒を見てもらいました。色んな人に助けられて育ったので、今度は自分が誰かに還元したいという想いがあり、祖母の薦めで看護師の道に進みました。
PICUに勤務していた時、コロナ禍で病院では面会が禁止に。子供やその家族が会えずに我慢している姿を見て、この子たちが家族と安心して暮らすにはどうしたらよいのかと考えるようになり、中重度の方を在宅で看たいとソフィアメディに転職しました。
自分が訪問看護師として働く上で大事にしていることがあります。それは、「おへそと顔を突き合わせて向き合い、相手を100%応援する」ということです。顔と顔を合わせ言葉で伝えるだけでなく、“心の底にある真意”に向き合いたい。そういった意味で「おへそ」も含め身体ごとお客様の方に向けることを大切にしています。お客様のご要望にリスクを感じた時、医療者として説得することもできます。
でも、心から納得して選択されたのかそうでないのかでは、同じ結果になっても全く違うことだと思うんです。どんなことにもリスクはある前提で、気持ちの奥にあるご要望をまずは100%応援することが自分の役割だと思っています。
先日、パーキンソン病の80代のお客様がご自宅のお風呂に入りたいとご希望されたのですが、血圧が不安定で入浴中に倒れてしまう可能性がありました。リスクをお伝えし訪問入浴も勧めましたが、それでもご自宅のお風呂に入りたいと仰ったため、変化にすぐに気づけるよう、様々なリスクヘッジをし、何度かご自宅のお風呂で入浴介助を行いました。しかし、ある時入浴中に意識を失ってしまったんです。
当時、起こりうる様々なリスクを想定していたので、その場で冷静に対処することができ、お客様もご無事でした。この出来事を機にお客様も訪問入浴を受け入れてくださり、「王様のような気分で訪問入浴も案外悪くないね」と今では笑顔でお話ししてくださっています。
最初から言葉を尽くして説得し、訪問入浴にしていただくこともできたかもしれません。でもそうではなく、リスクを踏まえたうえでも、お客様に“おへそ”を向けご希望を応援できて良かったと思えた経験でした。 お客様から直接感謝のお言葉をいただけるこの仕事は本当にありがたく幸せだと感じます。お客様も仲間も含め、これからも周りの人に対して自分ができうることを還元し続けていきたいなと思います。