ソフィアメディは今、約14,000人のお客様とおつきあいがあります。14,000通りの「生きる」があり、14,000通りの「看る」があります。ソフィアメディのスタッフは“「生きる」を看る。”をどう捉え、お客様と接しているのでしょうか?それぞれの訪問看護に対する想いをご紹介します。
※こちらは2023年1月発行の社内報内インタビューを転載したものです。
〈今回私の“「生きる」を看る。”を話してくれた人〉
ステーション 矢口 言語聴覚士
W.Fさん
同行訪問で憧れて総合職から言語聴覚士に
ソフィアメディには元々新卒の総合職として入職しました。入職後全ての職種の同行訪問をさせていただいたのですが、その中でも家族や周りの人とのコミュニケーションで大切な「話す」部分をサポートする言語聴覚士の仕事に感銘を受けました。
入社して2年目の夏、言語聴覚士になることを決意し仕事をしながら夜間学校に通い始めました。ソフィアメディを退職し、病院勤務を経て、憧れた在宅の言語聴覚士になることができました。
在宅での介入はご本人様だけでなく、ご家族様のご協力が必要なこともあります。だからこそ、お客様やご家族様との「コミュニケーション」は何よりも大切にしています。人と関わる仕事が好きなのも医療職に転向した理由の一つですが、元々の性格はとても人見知りです。コミュニケーションが大事と分かりながらもその壁を越えるのは簡単ではありませんでした。「まずはとにかく言葉にしてお話ししよう」そうやって意識しコミュニケーションを諦めないでいたら、お客様の方からお話をしてくださることも増えるようになりました。
会話の中で得られる情報は直接訓練の目標設定に活かせることもあります。食道がんで口からの摂取ができなかったお客様は、三食口から食べることを目標に訓練を開始。お酒がとても好きな方だったので、少しずつ口から食べられるようになった頃、お酒を飲み始めてしまわないかという懸念がありました。しかし、医療的にはもう少し経過を診たい。これまでの会話の中で「美味しいご飯と一緒にお酒を飲むのが好きだ」と仰っていたことを思い出し、「おめでたいお正月のお神酒でお酒を解禁して正月料理と一緒に飲むのを目標にするのはどうですか?」と提案しました。その提案を快く受け入れてくださり、訓練も頑張ってくださって無事お正月にお酒を解禁することができました。
もう一つ自分の中で大事にしていることがあります。それは、言語聴覚士の領域に関わらず一人の医療者として関わることです。言語や嚥下のことだけでなく「身体の不調やお困りごとはないですか?」とお伺いするようにしています。ここが痛いと聞けば、他のセラピストスタッフに情報を聞いて「こういう対処法があるみたいですよ」とお伝えすることも。言語聴覚士としての役割だけでなく医療者としての専門性を活かし、お客様の全身の不調も気にかけてさしあげられるようにといつも意識しています。
在宅に来て丸3年、まだ目の前のことで精一杯ですが、ずっと在宅が好きな気持ちは変わりません。一歩ずつスキルアップをしながら、進んでいきたいなと思います。