訪問看護・在宅医療とは?現状や特徴、サービス内容や強みを解説

訪問看護・在宅医療とは?現状や特徴、サービス内容や強みを解説

世界トップの長寿国として知られる日本。総人口の28%以上にもなる約3,558万人が65歳以上という、超高齢社会に突入しています(2021年7月28日現在)。さらに2025年にはボリュームゾーンである「団塊世代」が75歳以上の後期高齢者となり、国民の4人に1人が75歳以上となります。2065年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になるといわれており、今後もますます高齢化が進んでいくと予測されています(出典:内閣府「令和元年版高齢社会白書(全体版)」)。そんな超高齢社会で重視されているのが、高齢者の尊厳保持および自立生活の支援にも繋がる在宅医療サービス「訪問看護」です。

訪問看護とは、看護師が患者・利用者の自宅に訪問して、その方の病気や障がいに応じ看護を行うことです。リハビリテーションの専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が伺うこともあります。住み慣れた地域で、その方らしい暮らしを、最期の瞬間までも——。今回は、患者・利用者の生き方に寄り添った医療サービス「訪問看護」について、特徴や必要性、サービス内容などをご紹介します。

訪問看護・在宅医療の現状と必要性

高齢化による死亡者数の増加に伴い2040年に49万人が終末期ケアを受けられない可能性が示唆されています(出典:中央社会保険医療協議会 2011年わが国の医療についての基本資料)。病床数は不足する傾向にあり、より症状の重い患者・利用者も含む、多くの人が自宅で療養生活を送ることになるため、その受け皿として、医療・介護・予防・生活支援サービスなどを一体化した「地域包括ケアシステム」の構築が進められています。その医療サービスのひとつが訪問看護です。「訪問看護=高齢者へのサービス」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、サービスの対象者は幅広く、乳幼児から高齢者までさまざまな世代の人が利用しています。

訪問看護・在宅医療の特徴

特徴1 医療のプロ集団による専門的なケアが受けられる

訪問看護は患者・利用者や家族の要望、そして住む場所に合わせてお一人お一人に寄り添った医療を行うサービスです。患者・利用者それぞれの症状や必要性に合わせて、看護師や保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった資格を持った医療従事者がサービスを提供します。「定期的な点滴対応や胃ろうチューブ管理が必要な患者・利用者には、看護師が訪問」「歩行障がいのリハビリを受ける場合は理学療法士」といったように、患者・利用者はいまの暮らしや環境に合わせて専門的な知識をもったプロによって必要な医療を受けることができるのです。

特徴2 通院の手間が減り、患者・利用者と家族の肉体的負担が軽減される

高齢者や乳幼児、歩行障がいのある場合など、場合によって通院自体が難しいことも多々あります。訪問看護サービスであれば必要な処置を自宅で受けられるため、通院にかかる患者・利用者および家族の肉体的負担を最小限に抑えられるのです。

特徴3 家族の負担を軽減し、社会的孤立を防ぐ

家族のみが患者・利用者を看ている場合には、肉体面かつ精神面にさまざまな負担が生じます。患者・利用者を第一に考える生活が続くなかで仕事や自身の生活を後回しにするケースも多く、「自分が病気やケガなどで“支えられない状況”になったらどうしよう……」という不安を抱えている人も少なくありません。これらの悩みや負担を軽減できるのも訪問看護サービス利用のメリットのひとつ。家族が社会的に孤立してしまう状況を回避でき、安心できる看護体制を構築できます。

患者・利用者に適切な医療サービスを提供できるだけでなく、患者・利用者を支える家族訪問看護サービス。では、具体的にどのようなサービスを受けられるのでしょうか。次は、世の中の訪問看護サービスについて詳しくご紹介します。

訪問看護のサービス例

  • 健康状態の観察(病気や障害の状態、血圧・体温・脈拍などをチェックし、異常の早期発見や病状変化の予測と対応)
  • 在宅療養上の世話(身体の清拭、洗髪、入浴介助、食事や排泄などの介助。ご家族への介護方法、介護予防のアドバイスなど)
  • 医師の指示による医療機器の管理と医療処置(在宅酸素、人工呼吸器などの医療機器管理、点滴、胃ろう・留置カテーテルといった各種カテーテル管理、インシュリン注射、創処置など)
  • ターミナルケア(がん末期や終末期を住み慣れた場所で過ごせるよう包括的支援)
  • 薬の相談・指導(薬の作用・副作用の説明、内服指導、残薬確認など)
  • 認知症・精神疾患のケア(利用者と家族の相談、対応方法の助言など)
  • 在宅でのリハビリテーション(自立支援のための生活リハビリテーション、拘縮予防や機能の回復、嚥下機能訓練、呼吸訓練、生活環境の整備、福祉用具の利用相談など)

在宅医療の需要が高まるなか、訪問看護ステーションも全国に13,000以上と拡大傾向にあります(2021年4月現在)。それぞれの訪問看護ステーションごとに強みや特性があり、大切にする想いがあります。ここからは“在宅療養のパイオニア”として、訪問看護の基盤作りに取り組んできた「ソフィアメディ」のサービスを詳しくご紹介します。

ソフィアメディの「訪問看護」とは

指定訪問看護ステーションを主軸として、北海道・関東・東海・北陸・関西で80事業所を展開しているソフィアメディ。年齢や疾患、障がいの度合いに関わらず、すべての人の「住み慣れた場所で過ごしたい」という気持ちに向き合います。ビジョンとして掲げているのは「安心であたたかな在宅療養を日本中にゆきわたらせ、ひとりでも多くの方に、こころから満たされた人生を。」超高齢社会においても、誰もがその人らしい人生を大切にしながら安心して療養生活を送れるよう、医療体制作りを進めています。「英知を尽くして”生きる”を看る。」というミッションのもと、病気だけでなく、お客様※やご家族の人生そのものを支える在宅医療サービスを提供しています。
※ソフィアメディでは患者や利用者でなく「お客様」とお呼びしています。

強み1 長い歴史の中で培った運営ノウハウを各ステーションで展開

創業以来の19年間で培った“ソフィアクオリティ”の在宅医療をより多くの方に提供できるよう、育成や後方支援の体制をととのえています。多職種が協働連携し、多角的な視点でよりよいサービス提供に努めています。

強み2 言語聴覚士も多数在籍

多職種連携による包括的な医療サービスを提供するため、理学療法士(PT)や作業療法士(OT) だけでなく、言語聴覚士(ST)も過半数のステーションに在籍。脳卒中の後遺症や先天的障がいを抱える乳幼児の言語リハビリなど、多様なリハビリニーズに対応できます。

強み3 精神疾患や小児にも対応

精神疾患を抱える方にも対応できる強化型ステーションなど、各ステーションに精神科対応の看護師や作業療法士が多数在籍。お客様とご家族お一人お一人に寄り添った個別対応が可能です。

強み4 土日祝日含め、365日24時間対応できる

ソフィアメディは365日24時間の体制を確立。現在は計32のステーションが同体制をとっており、他ステーションも順次移行しています。土日祝日の訪問ニーズにも万全な体制で対応しているため、お客様ご家族への負担軽減にも繋がります。

強み5 充実した研修を通じて、スタッフの品質を向上

社内に設置された教育・研修に特化した部門が、年間110を超える研修・セミナーを実施。また、それぞれの目的や成長ステップに合わせて受講できる700以上のオンライン研修コンテンツがあります。スタッフの医療的スキル、接遇・マナーなどの品質向上に全社的に努めており、医療レベルを各ステーションで共通化させています。

強み6 お客様満足度調査による改善進化

ビジョン実現のためには、医療体制を拡げるだけでなくサービスの質を向上しつづけることが肝心です。年に一度、お客様と連携先の地域の医療機関や訪問診療クリニックにご満足度アンケート調査を行い、そのフィードバックをもとに改善を続ける仕組みがあります。

強み7 ソフィアエクスペリエンス(ソフィア体験)の指標化

お客様お一人おひとりの “「生きる」を看てもらえた、自分の生活・自分の人生を大切にできた” という体験、「ソフィアエクスペリエンス(体験)」を生み出し続けるため、その3つの構成要素を「医療技術」「サービスに対するお客様の満足度」「お客様が自分の在宅療養のあり方に納得し、自ら選択できたと感じているか」として数値化し、見えづらい在宅医療の満足度を可視化しました。約1万人のお客様とその関係医療機関を対象に行うアンケート回答を反映しています。この指標を毎年測り、その測定結果に基づきそれぞれの項目の数値を向上させ続けるために育成支援体制を整えています。


最後に

訪問看護サービスをお探しの方へ

一言に「訪問看護」といっても、お客様によって病状だけでなく、ご希望される環境や方法はさまざま。お客様とご家族が“自分らしい生き方”を追求できるサービスを探すためにも、ぜひ各企業の特徴や強みを比較してみてくださいね。
ソフィアメディの訪問看護サービスについてはこちら

訪問看護の仕事にご興味がある方へ

わたくしたちの手がける訪問看護の領域において、訪問看護の世界で働く医療従事者のリアルボイスや、スタッフの負担を軽減させるための会社としての施策など、さまざまなコンテンツをご紹介しております。訪問看護や在宅医療の世界に興味をお持ちの方は、ぜひそちらもあわせてチェックしてみてください。
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