訪問看護を通して私たちが本当に届けたい提供価値。お客様の“生きる”が充たされる体験、「ソフィアエクスペリエンス」とは

訪問看護を通して私たちが本当に届けたい提供価値。お客様の“生きる”が充たされる体験、「ソフィアエクスペリエンス」とは

訪問看護は、“自宅で行われること”“お客様によって在宅療養の個別性が高いこと”から、病院で提供される看護に比べ「価値」が他者から評価しにくいという課題があります。その「価値」を見える化することは訪問看護業界にとって、在宅医療の質を上げることに繋がります。ソフィアメディが提供する訪問看護の価値を「ソフィアエクスペリエンス」と名付け、定性・定量的な様々な角度から見える化を行いました。安心であたたかな在宅医療を届けるためにソフィアメディが取り組む、チャレンジについてご紹介します。

体験価値を見えやすくし、必要な人に必要なサービスが届く世界を作りたい

日本で制度ができたのは2000年と歴史が浅い訪問看護。一般的にもまだまだ認知度が低いのが現状です。「ヘルパーは何をしてくれるかわかるけど、看護師やセラピストが家に来て、何をしてくれるのか想像しにくい」「家の中に医療がどんなふうに届けられるのかイメージできない」などと、訪問看護におけるお客様の体験やその価値はなかなか実感されにくい面があります。

そんな中、19年の歴史を持つソフィアメディは業界のリーディングカンパニーとしての自負を持ち、訪問看護とその体験のすばらしさをしっかりと提示することで、業界全体の発展を目指していきます。

『医療』とひとことでいっても、病院におけるものと在宅とでは、お客様の体験や感じる価値が大きく異なるといっても過言ではありません。まず、病院では「手術がうまくいってよかった」「薬が効いてよかった」などと、病気やケガが改善する、治るという、わかりやすい効果を実感することができます。利用者はここに、病院医療に対する最大の価値を見出していきます。

一方、訪問看護の主な利用者は、生活に不自由が出てきた高齢者や障がいを抱えておられる方。  状態が良くなっていく方だけではなく、ゆるやかに悪くなっていくという方も多いかもしれません。

その中で、訪問看護の体験価値とは、今、自分が抱えている病気や老いや障がいについて、専門的な知識と技術を持った医療者に相談しながら日常生活が送れるということ。その機会を通して、家でも安心して生活できるということです。

つまり、訪問看護の利用体験とは日常生活にとても密接するもの。個別性、多様性がある一人ひとりの暮らしは概念化がしづらく、第三者にはなかなか見えにくいという側面があります。

そこで、この体験に私たちの価値を加え『ソフィアエクスペリエンス』という名前をつけて構造化に取り組みました。ソフィアエクスペリエンスは、「訪問看護に適した医療技術」「サービス提供によるお客様満足度」、そして最も大切な要素である「お客様による生き方の選択度」の3要素からなります。

その3要素をお客様からの評価とステーションの管理者からの評価で構成し、多角的に体験価値を測定しています。それは医療という専門性のある内容に対して、お客様が感じた結果の反映だけでなく、同じ専門職種からの評価を組み合わせることで専門性についてバランスよく評価できるように設計しています。

また訪問看護の技術とは医療処置の手技が優れている、医学的アセスメント等の医療技術だけではなく、本人そして家族も看る技術、連携する医療機関や居宅介護支援事業所との連携技術等、多様な技術が求められます。それらを正しく評価できるようにソフィアエクスペリエンスは構成しています。

ソフィアエクスペリエンスの測定方法はご利用されるお客様や、そのご家族から得た回答の肯定回答率とステーションの管理者から受けた評価や自己評価を活用しています。

お客様には「私に適した方法を選択してくれていると感じる」「丁寧にケアしてくれていると感じる」といった問いに 5 段階で評価していただき、その中の肯定回答率で点数化しています。

またステーションの管理者からの評価やスタッフ自身の自己評価については社内の働きがい調査等を活用し、ソフィアメディの行動指針である5Spiritsに沿った問いをお客様やその家族、スタッフからの回答を活用しています。

そして最後に、生き方の選択ができているかどうかについてはお客様の納得感を大切にするため「療養生活の方針を決めることができていると感じる」という問いに対する肯定回答率を活用し、重要であるからこそ、比重を高く設定しています。これらを100点満点で表せるようにし、今後強化すべき点を知るための基準ととらえています。

▼「ソフィアエクスペリエンス」について、こちらからもご確認いただけます
ソフィアメディ『価値創造モデル』

自分で決めて選択することの計り知れない満足感を測る

「ソフィアエクスペリエンス」を生み出す要素の1つ「お客様による生き方の選択度」はお客様が自分で決めて自分で選択するということ。大切なものを大切にできる生き方をご自身で選択できるということ。そして、そのために選択肢を増やして差し上げるために私たちは力を尽くします。

中には「こんな体になってしまって、自分の思うように生きていくなんてわがままは言えない」、そんなふうに感じておられる方も少なくありません。選択や決定をするには自分に自信が必要ですが、病気や老いが進行すると自信がなくなり、決める力を失っていくとも言われます。また、病気とともに暮らす中で不安があって決められない、どうしたらよいかわからないという方もいるでしょう。そんなお客様にも、理解とともにご自身で選択していただけるようにするのが、私たちの専門性です。

専門的な医療の話も、きちんと理解していただけるようわかりやすく提示、説明をする。選択肢を増やしてさしあげる。その結果、ご自身でサービス内容や「生き方」の選択ができたとしたら、それはお客様が人としての大事な権利を取り戻すことにもつながっていきます。

知らない間に医療者や第三者の方のみに決められてしまって、本人はカヤの外… そんな悩みを聞くこともありますが、自分が決めていないところに置かれる苦痛は計り知れません。

そこを私たちは「ご自分で決めていいんですよ」「決められなければお手伝いしますから」という形で、お客様ご本人に決めていただくのです。自分で考え、選択し、決める。これを繰り返していると、次はこんな質問をしてみようなどと、お客様自身が自分の療養環境に積極的に参画されるようになります。それがより納得し、満足のいく結果につながっていきます

不安や不自由を抱えて暮らしていく中で、自分で考え決められる喜び、というのは、人間としてとても大切。だからこそ私たちは、しっかりとそのことを明言していきます。

「ソフィアエクスペリエンス」とは、私たちが提供するサービスで、お客様の「生きる」が充たされる体験。そしてその喜びが、私たちにもやりがいとして戻ってくる体験です。