病院勤務からキャリアチェンジした若手訪問看護師が本音を語る

ソフィアメディで働くスタッフインタビュー。今回は、ステーション阿佐ヶ谷で働くHさんのご紹介です。

訪問看護未経験から転身されたHさんに、若手訪問看護師の働き方ややりがい、病院勤務との違いなどを伺いました!

(※記事の内容は2021年7月取材当時のものです。)

<プロフィール>

H.Eさん/看護師/ステーション阿佐ヶ谷

2018年中途入社。大学病院で4年間経験した後、その後訪問看護へのキャリアチェンジ。

現在は、ステーション阿佐ヶ谷で訪問看護師として勤務している。

嬉しかったことも落ち込んだことも話し合えるステーションで、若手訪問看護師として奮闘中

──1日のスケジュールを教えてください

Hさん:まず、毎日8:40くらいに事務所に到着します。着替え、自分と他スタッフの訪問スケジュールの確認・訪問するお客様の情報収集・お客様に渡す計画書・カレンダー等の書類の確認を行います。

基本的には、9:00からの朝礼に参加後、9:20〜9:30から訪問が入っていることが多いです。朝礼後に掃除をする時間がない時は訪問の合間に行います。

その後、訪問を開始し、お客様お一人あたり約1時間程度の訪問を1日に5-6件ほど行います。

昼食は12:00ごろにステーションに戻って食べるのが基本ですが、11:30にとるときもあれば15時くらいにとるときもあります。

午後の最終訪問を終えて、17:45〜18:00頃にはステーションに戻っています。その後訪問記録の作成など事務作業を行い、18:30までには退勤しています。以前は毎日20時頃までいましたが、最近は家のこともやりたいので、事務作業を効率的に終えられるように工夫をしてあまり残業はしないようにしています。月末業務やお客様の状態によって、20時や21時くらいまで残業する日もあります。

──ステーション阿佐ヶ谷はどのような雰囲気ですか?

Hさん: 私は、ステーション阿佐ヶ谷では看護師としての経験年数が1番少ないため日々周りの先輩たちに助けられているなと感じます。

仕事で落ち込んだ時は、先輩にお昼休みや休憩中に少しだけお電話をして励ましてもらうことや業務終了後に反省会を開いてもらうことも、しばしばあります。

また1日の最後には「今日の嬉しかったこと」「今日のよかったこと」を共有することで、色々なエピソードを聞いて、癒されていますね。こういった環境もソフィアメディの社員・お客様を大事にする社風だからこそなのかなと感じます。

ステーション内で協力し合いながら、休みを取りやすい環境に

──オンコールはどのような体制で行っていますか?

Hさん: 「オンコール」とは、緊急時にすぐにお客様の元へ駆けつけられるよう、看護師をはじめとするスタッフが待機する制度のことを言います。

▼オンコールについての詳しい記事はこちら
訪問看護における「オンコール」とは?その実情や経験談を現場の看護師が語る

ソフィアメディでも通常の訪問とは別に、お客様が夜間に転倒や急な発熱等何かあった際の緊急対応や、救急搬送が必要になったときに当番制で対応できるようにしています。頻度としては、その都度変わってはくるのですが毎日のようにご連絡いただくこともあれば、3ヶ月間全くないこともありました。

主に、ご家族やご本人から「発熱しているがどうしたら良いか」「救急搬送するべきかどうか」という内容の問い合わせが多いです。

ソフィアメディでの体制としては、ステーションにもよりますが、当番制で大体一週間交代でオンコール対応のスタッフが対応しています。また、基本的にはシフトがお休みの日にオンコール対応をすることはないようにスケジュールを組んでいます。

ステーション阿佐ヶ谷では、お客様が150名程度いらっしゃいますが、お客様やご家族には訪問がない日でも安心して生活していただけるように、体調が不安定なお客様には状態確認のお電話を事前にしたり、緊急時にはこうした方が良いということをレクチャーする教育体制を作っています。

お一人暮らしのお客様については、ケアマネージャー・ヘルパー・看護師・配達してくれるお弁当屋さんなど皆さんで見守りの体制を作っています。

また、万が一、オンコールがありそうなお客様がいらっしゃった際は、スタッフ内で情報共有をして事前の対策や準備ができるような体制になっています。

──オンコール対応の時にどんなことに気をつけていますか? 

Hさん:オンコールをいただく際は、緊急時ということもありお電話口の方はパニックになっている事が多いです。そのため、なるべくお電話口の方の立場に寄り添い、まずは傾聴し情報確認をした上で「何をして欲しいか」をきちんと把握するようにしています。

電話だと顔が見えない分、声のトーン・話し方次第では相手の方を不安にさせてしまったり傷つけてしまう可能性があるので、なるべく寄り添うような話し方をするように心掛けています。

こちら側については、常日頃からメンバーとの情報共有をしているため慌てることはあまりないですね。

また、お電話でお話しすることによって解決したり状況が良くなって、訪問に行かない場合もあります。

──休暇・スケジュールなどはどのようになっていますか?

Hさん:なかなか連休が取れないイメージの看護師のお仕事なのですが、特に私が在籍しているステーションでは、それぞれでシフトの協力をし合って1ヶ月の間に連休を作ることが出来るような体制にはなっていますし、夏季休暇も5連休ほどとれるよう配慮もしてもらっていますので、比較的仕事とプライベートの両立はできていると感じます。

病院勤務の際はその月により、日勤・夜勤とバラバラでしたので、パートナーとのスケジュールもなかなか合わなかったのですが、今は主に日勤・オンコール対応のみなので比較的合わせやすいなと思います。

病院の看護師から訪問看護の世界へ。きっかけやその違いとは

──病院の看護師から訪問看護へ転職した具体的なエピソードはありますか?

Hさん:私が在籍していた大学病院では、患者様の状態によって忙しさは変化しますが、夜勤中全く休めない時もありました。体調・メンタルともに崩しがちであったある日、深夜にナースコールを頻繁に鳴らす患者様に対して、ナースコールが点滅した時に過剰に反応してしまい、感情的に部屋のドアをガチャン!と音が鳴るくらい強く閉めてしまいました。それが自分自身でもとてもショックで・・・。

常日頃から「ナースコールは声なき患者さんの悲鳴だよ」と教わってきたし、自分でも意識していたのに、今自分はどういう気持ちで患者様と向き合っていたんだろうと落ち込みました。 それがきっかけで、今の不安定な状態では大学病院では働けないなと思うようになり、転職を決意しました。

病院勤務から訪問看護に転職した理由としては、日々多忙な中、ゆっくり患者様とお話ししたいのになかなか想いを聞く時間が取れないことにもどかしさを感じ、訪問した時間はそのお客様のためだけに使える点や、ナースコールが鳴ったり手術や帰室などの緊急な対応が極力少ない点に魅力を感じたためです。

また、転職活動中に複数の会社の選考を受けた中でも、ソフィアメディの当時の人事採用担当の方がとても魅力的で。ちょうど自分の看護師としての価値観に自信がなくなっていたところでしたので「ここであれば自分が思い描いている”もっとお客様と向かい合っていけるような”看護師になれる!」と感じ、ソフィアメディに入社を決めました。その他、研修・カリキュラムがしっかりしているところも魅力的だと思いましたね。

──訪問看護ならではの、お客様との思い出のエピソードはありますか?

Hさん:とある小児科のお客様を担当していました。半年間、週3回の訪問をし、状態の確認と沐浴を担当していました。

最後の訪問の日は、午前中・夕方と2回の訪問の予定がありましたが、夕方の訪問の直前でお亡くなりになってしまいました・・・。「もっと寄り添っていれば」「もっと経験があれば」「もっと知識があれば」ととても後悔していたことを覚えています。もっとそのお客様と一緒に過ごしたかったです。

それを機に「もっとお客様に寄り添っていく看護師になろう」と心に決めました。

これから訪問看護を目指される方へ

──最後に、訪問看護に興味をお持ちの方にメッセージをお願いします!

Hさん:転職をしてから、お客様お一人お一人に向き合えるようになったと実感する日々を過ごし、自分が目指していた「看護」というお仕事の理想に近づいてきているなと感じています。お客様の住み慣れた場所での表情やリラックスした一面、一方で在宅ならではの解決するべき課題など、知り得なかったことと直面することで、毎日が学びになるような日々を送っています。

ソフィアメディは”「生きる」を看る。”という理念にある通り、お客様だけでなく社員の「生きる」にもフォーカスし、仕事もプライベートも充実できるような環境を作っていると思っています。

楽しいこと・つらいこと何でも共有でき、支えてくれる先輩方もたくさんいます。もし訪問看護に興味があるけれど悩まれている方がいらっしゃったら、ぜひチャレンジしてみて欲しいなと思います。