訪問看護の道を選ぶ場合、病院で数年間勤務してから決断を下す人が多いもの。
しかし中には、病院で10年20年と長い経験を積んでからキャリアチェンジする人もいます。
今回インタビューしたNさんもその一人です。看護師キャリアは20年以上。
ソフィアメディに来て3年目ながら、豊富な経験と知識が評価され、2021年10月から新規開設ステーションの管理者に就任されました。
そんなNさんに、病院での経験が長かったからこそ分かる、訪問看護の良さについて深掘りしてみました。
<プロフィール>
■N.Aさん/看護師/ステーション代田勤務
千葉県生まれ。自宅で家族を看取った体験をきっかけに、看護師を目指す。
看護学校を卒業後、1000床近くある総合病院にて看護師として脳外科や内科で約20年勤務。その後は400床弱の病院に転職し、3年ほど働いてから病院を離れて2019年2月にソフィアメディに入職。訪問看護師として経験を積み、2021年10月に開設したステーション代田の管理者に着任。
20年以上のキャリアを築いた病院を離れ、訪問看護の道へ
──そもそも、最初に看護師を目指したキッカケは何でしたか?
Nさん:9人家族で育った私は、子どもの頃から祖父母が亡くなっていくのを側で見ていました。自宅での看取りでしたが、「自分は何もできなかった」ということが強く心に残っていて。それがキッカケで看護師を目指しました。
──病院での看護師歴は約25年。そこから訪問看護師へ転身しようと思った理由を教えてください。
Nさん:実は30代前半の頃にも一度、訪問看護の道に進みたいと思ったことがあります。最初にいた大きな病院では、訪問看護もやっていたので。それでケアマネジャーの資格も取得したのですが、当時の上司に「まだ若いのに」「もっといろいろ経験してからにしたら?」などと引き留められ、そのときは諦めてしまいました。
でも、2つの病院でいろんな経験を積み、「もう病院はいいかな…」と思うようになって。そろそろ在宅に挑戦したいと考え、ソフィアメディにエントリーしました。最初にチャレンジしようと思った時から少し時間は経ってしまいましたが、
前からやりたかった訪問看護の仕事ができて、今は毎日がとても充実しています。
──求職活動中は、2社を受けられたそうですね。その中で、ソフィアメディに入社した決め手は何でしたか?
Nさん:訪問看護が初めての私でも、不安なくスタートを切れそうだと思ったからです。フォロー体制が心配だったのですが、面接のときにしっかりとした教育体制やフォロー体制が整っていることをご説明いただき、安心感がありました。
実際、入職後の研修は、名刺の渡し方などからレクチャーしてもらえて、とても丁寧でした。また、一緒に入職した同期の皆さんと知り合えたことも、大きな安心材料になりましたね。
お客様と向き合う時間も、自転車での移動中も。訪問看護にしかない良さがある
─訪問看護のやりがいはどんなところですか?
Nさん:病院では10分15分という細切れの時間でしか患者さんと向き合えませんが、訪問看護では30分なり1時間なり、そのお客様だけとじっくり向き合えるのがいいですね。「あなたが来ると元気が出る」と言ってもらえたり、言葉がなくてもスッキリした表情に変わったり。お客様の笑顔を見ると、こちらも元気をもらえます。
また、特に印象的だったのは、とある終末期のお客様。最初はもう1週間ももたないと思われていたのですが、2週間以上ゆっくりご自宅で過ごされました。途中、ご家族が不安になられて何度か夜の緊急連絡もありましたが、最後は「家で看取れてよかった」と言っていただけて。心から「頑張って良かった」と思えましたね。
──働いてみて感じた訪問看護と病院の違いを教えてください。
Nさん:はい。病院は「病気を治すための処置」が大きな目的であるのに対し、訪問看護は「お客様の望む生活をできるようにすること」が第一です。つまり、病気だけではなく、その方の人生にフォーカスし、お客様が望む生活が送れるよう必要なケアやサポートを行います。
そのため、訪問看護では患部を徹底的にケアすることを最優先するのではなく、「次にヘルパーさんが入るまでに、お客様が安全に過ごせるように」など生活に重きを置いた視点で、お客様が本当に必要としているところを重点的にケアしていく。その重要性を、現場に行き始めてから学びました。
──他にも「病院と全然違うな」と思ったことがあれば教えてください。
Nさん:自転車での移動は、正直つらいときもありますね。でも移動中、「次のお客様のために、何ができるだろう」と考える時間はとても好きです。
また、自転車だからこそ見つけられる、移動中の楽しみもあります。「ここに○○のお店がある。」なんて、時々お昼休みに寄り道をすることも。穴場のお店など、車だとなかなか気づかない発見があったりして、ワクワクしますよ。
ご家族やスタッフ一人ひとりにも、丁寧に向き合える管理者を目指したい
──10月から、新規開設ステーションで管理者になられたNさん。どんなステーションにしていきたいですか?
Nさん:地域から信頼され、ご家族からも「ここを選んでよかった」と言っていただけるようなステーションになれば一番うれしいです。そのためには、ご本人はもちろん、ご家族ともしっかりコミュニケーションを取っていきたいですね。
例えば今も、ご本人の様子だけでなく、「ご家族が負担を感じていないか」「気分転換はできているか」なども必ず確認するようにしています。何かあればケアマネジャーさんにもフィードバックして、一緒に負担を軽減する方法を模索する。そうした連携を大切にしています。
──スタッフに対しては、どんな管理者でありたいですか?
Nさん:嫌なことやツライことがあると、やっぱり表情や言葉に出ると思うので、そういうサインは見逃さずにしっかり話を聞いてあげられる管理者になりたいです。次の新しいステーションはスタッフ3名程度の少数チームなので、一人が崩れてしまうとおそらく全体に影響が及びます。だからこそ、一人ひとりと密にコミュニケーションを取っていきたいです。
それから個人的には、社内で表彰されるステーションにしたいですね。そういうものがあれば、みんなのモチベーションももっと上がると思うので。
年齢も、経験も、ブランクも関係ない。ソフィアメディの訪問看護には挑戦する価値がある
──現在、訪問看護やソフィアメディへの転職を迷っている方に向けて、会社の良いところを教えてください。
Nさん:私はソフィアメディで使われる「あの手この手、打つ手は無限」という言葉が大好きです。仕事で行き詰まったときにも、「もうちょっと考えてみたら、何か打つ手が出るんじゃないか」と常に思っています。
幸い、ソフィアメディにはいろんなことを経験してきた看護師さんたちがいます。一人で解決するのが難しいときは、周りにアドバイスを求める。そして、そこでのベストだと思う選択をしてサービスを提供する。私はいつもそんな風に動いています。
また、メリハリがある働き方ができるのも、ソフィアメディの良いところです。たまに遅くなる日もありますが、私のステーションではみんな大体9時〜18時で帰れていますよ。
──ソフィアメディは、どんな人に向いている会社だと思いますか?
Nさん:ソフィアメディに来たいと思ってくれた時点で、どんな方でもウェルカムです。私みたいに長い病院づとめからでも転職できますし、フォロー体制が整っているので、出産・育児などの復帰先に考えている方にも良いと思いますよ。
「医師から直接指示がもらえないから、訪問看護はちょっと…」と躊躇している方もいるかもしれないし、日勤帯や年齢のことを不安に感じている方もいるかもしれません。でも、退院後のお客様やご家族との生活をサポートできるこの仕事は、大いに挑戦する価値があります。ソフィアメディは母体が大きくて育成体制もしっかりしている会社なので、ぜひ勇気を出して一歩を踏み出してみてほしいです。
──キャリア20年以上のベテラン看護師ながら、謙虚で誠実な姿勢が印象的だったNさん。きっと新しいステーションでも、管理者として大いに活躍されることでしょう。貴重なお話をありがとうございました!